大阪コロナ重症センター、15日患者受け入れへ研修 防護服で医療従事者ら


大阪府が新型コロナウイルスに感染した重症者向けに整備した臨時施設「大阪コロナ重症センター」(大阪市住吉区)で11日、勤務する医療スタッフを対象に研修が行われた。参加した医師や看護師ら約40人は15日の運用開始を前に患者受け入れの手順を確認した。重症センターは、府立病院機構が運営する大阪急性期・総合医療センターの敷地内に設置し、11月末に完成。全30床に人工呼吸器を備える。研修は65歳男性と想定した人形を使って実施。感染者の入院先を調整する府の部署から搬送連絡を受けた後、集中治療室(ICU)に運び入れ、人工呼吸器を装着するまでの流れを確認した。ICUに入る看護師らは実際に防護服を着用して臨んだ。同センターには、防衛省・自衛隊が15日から28日まで看護師資格を持つ自衛官(看護官)ら3人を派遣。13府県からも26人の看護師が派遣される予定。藤見聡センター長は「複数の施設から医療スタッフが集結する。コミュニケーションを大切にして準備したい」と述べた。看護師の豊野千春さん(43)は「意思疎通にまだ課題がある。患者の方はストレスがかかる環境を強いられるが、できるだけ緩和に努めたい」と話した。府内では、重症病床の使用率が7割を超えるなど医療体制が逼迫(ひっぱく)し、重症センターの30床の稼働に必要と見込む看護師約130人の確保が難航している。

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