公民館などを仮設コロナ診療所に 県、医療崩壊防止狙う


秋田県内で新型コロナウイルス感染者が大幅に増える事態に備えるため、感染が疑われる患者を専門的に診療する「仮設診療所」が県内10カ所に設置されることになった。既に運営している帰国者・接触者外来の負担軽減に加え、地域の病院や診療所で必要な医療が提供できなくなる医療崩壊を防ぐのが狙いだ。

 仮設診療所は、発熱などの症状のある人が「帰国者・接触者相談センター」に相談した上で、必要と判断された場合に受診できる。診療所内では完全防護した医師と看護師が対応し、医師が必要と認めた場合に検体を採取する。検査機関が陽性と判定した場合、患者は感染者を受け入れる県内14病院のいずれかに入院する。

 県医務薬事課によると、仮設診療所は県内八つの二次医療圏ごとに1カ所以上設置する計画。市町村や医療機関が設置者になり、5カ月間運用する予定。公民館などの既存施設を活用したり、プレハブ建物を設置したりして、感染の疑いがある患者を診療する場所を確保する。診察は各地域の医師が輪番で行うことを想定している。

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