弘前のPCRセンター、15日から開設


新型コロナウイルス感染拡大に備え、検査センターの整備を検討してきた弘前市医師会(澤田美彦会長)は10日、「弘前PCRセンター」を15日に開設すると発表した。車に乗ったまま検査を行う「ドライブスルー方式」を採用。採取した検体は原則、都内の民間会社に送り検査するが、緊急を要する場合はセンター内で検査し、その日のうちに結果を出せるようにする。センターは、青森県が市医師会に運営を委託する形を取る。毎週水曜と金曜の午後1時半から同3時半まで完全予約制で実施。検査を受ける対象は弘前市医師会、南黒医師会、板柳町の医療機関を受診し、医師が「PCR検査が必要」と判断した人。検体は鼻の中から取るか、唾液を取る。1日最大12検体を予定。県外の会社で検査をする場合、結果が出るまで数日かかるため、急ぎの場合はセンター検査課が、比較的早く結果が出る遺伝子検査「LAMP法」か抗原検査で調べる。センターに協力する医師として30人が登録。開設場所は、国の運営マニュアルに沿って非公表とした。10日、会見した澤田会長は「検査するのは主に軽症者。臨床医としてすぐに結果が欲しい場合もあるので、感染防止体制をしっかりと整えてセンター内で検査し、即日で結果が分かるようにしたい」と話した。弘前保健所の石山明所長は「センター開設で、保健所の負担が軽減される」と語った。同日は模擬検査も行われ、担当医師が、車に乗った患者役の鼻に医療用具を入れ、検体を取るまでの流れを確認した。弘大病院感染制御センターの萱場広之センター長は「今回採用されるLAMP法は精度が高い検査法。検査の選択肢が広がるのは良いこと」と話した。県内では、青森市と八戸市で検査センターが開設されている。

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