コロナ指定検討2割弱、リスク不安視 兵庫県内の診療所


インフルエンザとの同時流行に備え、兵庫県が新型コロナウイルスの検査や診療を担う地域の医療機関を250カ所指定する方向で準備する中、県保険医協会(神戸市中央区)は26日、新しい医療体制への受け止めを問う緊急アンケートの結果を発表した。回答した診療所のうち、「指定を受ける方向で検討している」のは2割弱にとどまった。アンケートは9月14~25日、県内会員診療所のうち発熱患者を診る可能性が高い2151施設に実施。465施設から回答を得た。コロナの「診療・検査医療機関(仮称)」として指定を受けるかという質問には、「受ける方向で検討」が18%(86施設)だったのに対し、「受けない方向で検討」が46%(213施設)あった。「受けない-」としている診療所の約8割が、発熱患者の空間的・時間的な動線分離が難しいとしており、主な不安要素(複数回答)では、85%が「検体採取などによる感染リスク」を選んだ。また、行政への要望を選択で尋ねたところ、「受ける-」とする診療所の72%が「感染者発生時の休業補償」を選んだ。自由記入には「風評被害で小さなクリニックは閉院になる」という声もあった。同協会は「かかりつけ医がコロナ検査などを担う体制に対し、不安を抱えている診療所が多いという印象を受けた」と話している。(霍見真一郎)

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