秦野赤十字病院、小児科医増員へ 4月から入院診療も再開


秦野赤十字病院(秦野市立野台1丁目)は4月から、小児科の常勤医を2人増員して3人態勢とする。これに伴い、同科は2017年4月から休止している入院患者の受け入れを再開する予定。同院を「地域医療の根幹」(高橋昌和市長)と位置付ける秦野市も21年度当初予算案に小児向けのX線撮影装置の購入費など約2500万円を計上し、同院をバックアップする方針だ。

 同院は、夜間や休日の緊急入院や手術に対応する二次救急医療の再開も視野に入れており、「これまで多くの市民に負担を掛けてきたが、常勤医の増員で態勢を整え、休止していた業務を再開するなど利便性を高めていきたい」としている。

 現在は常勤医1人と非常勤医1人が平日の外来診療のみを行い、二次救急は伊勢原市の伊勢原協同病院が対応している。

 高橋市長は22日の会見で、同院小児科の態勢充実に関し「地域の医療態勢を整える上で大きい。市民の安心感や利便性も向上する」と歓迎。体への負担を軽減するX線撮影装置の購入費用を予算案に盛り込んだ意図を説明した。

 市は、15年4月から休止している同院での分娩(ぶんべん)業務の再開を重要課題に位置付けている。高橋市長は「分娩業務の再開に向けても、小児科医の充実は前進と受け止めている」と述べた。(最上 翔)

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