甲府市と市医師会、独自にPCR検査 ピーク時に対応


甲府市と市医師会は2日、新型コロナウイルスの再拡大を見据え、独自にPCR検査体制を拡充すると発表した。市地域医療センター内に唾液で検査可能な全自動PCR検査装置を導入する。1日の検査可能数を24件増やし、流行ピーク時に対応する。12月の検査開始を見込む。市保健所は現在、1日40件のPCR検査の実績があり、医療機関を含めて市内で最大70件の検査能力があるという。国の検査需要推計に基づき流行ピーク時に必要な検査件数を試算すると、甲府市は1日80~90件で、今回の体制拡充で満たすことになる。樋口雄一市長は「依然として警戒が必要な状況で、感染者の早期発見と早期治療に向け、迅速で適切な検査体制を強化しておくことが重要」と述べた。市内のPCR検査は現在、医療機関が院内で一部実施するほか、かかりつけの診療所などを受診した場合は、帰国者・接触者外来で検体を採取し山梨県の機関が検査している。独自の検査体制を整え、一部の診療所で検体の採取もすることで、24件は検査時間を2時間半に短縮できるという。また、感染を防ぎながら検体を採取できる車両を1台導入し、クラスター発生時などに現地に派遣する。甲府市が発表した感染者は、8月末現在で山梨県全体の173人のうち72人。特に8月はサービス付き高齢者住宅でクラスターが発生し、感染者が41人に急増した。

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