患者の息を気流で遮断 コロナ対策で神戸大が開発


神戸大学は6日、医療現場での新型コロナウイルス感染防止のため、医師らの顔の前に気流の壁をつくる携帯型の機器を開発したと発表した。診察室などで向かい合った患者の吐く息を医師らが直接受けるのを避けることで感染を防ぐ。神戸大医学部付属病院の伊藤智雄教授が、医療系スタートアップのマトリクス(青森県弘前市)と共同開発した。空気を吹き出す棒状のノズルを医師らが口元のあたりに装着する。ノズルは小型の吸引ユニットとホースでつながっており、高性能フィルターで浄化した空気をノズルに送り込み、鼻や口の前に空気のカーテンを作り出す。耳鼻科や歯科などの診療では、医師らが患者の鼻や口元に顔を近づけることがある。患者の吐く息を間近に受けるため、通常のマスクやフェースシールドだけでは新型コロナなどの感染を防ぎきれない懸念がある。新装置を併用してもらうことで、感染リスクを低減できるとみている。マトリクスが予約販売を受け付け、8月中をめどに最終的な改良後、順次発送する予定。価格は12万5000円(税別)。

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