遠隔ロボ支援手術の社会実装実験 弘前大など


弘前大学は医学部付属病院(青森県弘前市)とむつ総合病院(同県むつ市)を高速通信回線で接続し、21日から3月1日までの予定で遠隔ロボット支援手術の実証実験を行う。実証実験の関係者が22日、弘前大で記者会見し実験の概要などを説明した。遠隔ロボット支援手術は患者が入院している現地の外科チームがロボット手術をする際に、連携する基幹病院の指導医が遠隔操作で支援すること。外科医が少ない地方でもしっかりとした外科手術を提供することを目指す。地域の病院を結んで実証実験するのは国内初という。今回の実験は社会実装をめざし、弘前大から人工臓器の腸管を糸で縫ってつなぐなど実際の手術と同じ操作をして、むつ総合病院にあるロボットが正確に動くか、ロボットの操作具合、画面推移の遅延・欠損がないか、通信の経済性はどうかなどのデータを収集する。実証実験は日本外科学会が実施する「手術支援ロボットを用いた遠隔手術のガイドライン策定に向けた実証研究」の分担研究。同学会は2022年3月にもガイドラインを策定する計画。記者会見した弘前大の福田真作学長は「外科医不足は深刻。近未来の遠隔医療のモデルとなることを期待する」と話した。

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