総合がんセンター開設 富山大病院 診療組織一本化


富山大病院(富山市杉谷)は、従来の個別のがん診療の組織を統括した「総合がんセンター」を開設した。多岐にわたるがんの診療を病院全体でサポートする。若いがん患者の悩みに対応する「小児・AYA世代・妊孕(にんよう)性センター」も設けた。病院が二十五日、会見した。(小寺香菜子)病院はこれまで「乳がん先端治療・乳房再建センター」など分野別のがんに関するセンターを設けてがんの診療に当たっていたが、組織を一本化した。林篤志病院長は会見で「総合がんセンターに行けば、全てのがんに対応できると患者さんに理解していただける。全ての部門で患者さんを支えたい」と話した。センターは、県内のがん診療連携拠点病院の中核として診療連携や研修も行う。「小児・AYA世代・妊孕性センター」は県内で初めての設置。小児がんや、「AYA世代」と呼ばれる十五〜三十九歳のがんの治療において、「妊孕性」(将来妊娠できる可能性)を残すことに力を入れる。がん治療をする若年層の就学や就職などの悩みにも応じる。他に、希少がんの治療に当たる「肉腫・希少がんセンター」やワクチン治療の開発に取り組む研究部門の「がん免疫治療センター」も新設した。がんセンター内の各センターは随時稼働していく。がんセンターのホームページは八月をめどに開設する。関連キーワード

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