コロナ対策で禁煙サポート 浜松市保健所などで指導


新型コロナウイルス感染症の重症化要因とされる喫煙歴。重症化させない一つの方法に早期の禁煙が挙げられる。冬場の感染拡大が懸念される中、浜松市保健所などは禁煙相談と指導に力を入れている。「肺機能の低下を招く疾患は、禁煙開始一年で改善が見られる場合もあり、すぐに禁煙を始めてほしい」と呼び掛けている。 (久下聡美)新型コロナウイルス感染症の重症化と喫煙の関係は、海外で研究されている。最初に感染者が報告された中国本土の患者千人の調査では、非喫煙者に比べ、喫煙者の重症化は一・七倍、死亡リスクは三倍だった。また武漢の病院に入院した症例を分析した論文では、喫煙者は十四倍悪化しやすいとの結果が出た。こうした中、浜松市保健所(中区鴨江)では、保健師ら七人体制で電話相談(平日午前八時半から午後四時半まで)を受け付け、来所での指導を行っている。ニコチン依存度や禁煙タイプを調べるテストを行い、禁煙開始日を設定。指数が大きいほどがんの発病率が高いとされる「ブリンクマン指数」が二百以上などのヘビースモーカーには医療機関を紹介し、禁煙開始から半年間サポートをする。相談業務に当たる保健師の山岡幸さんは「禁煙は始めた直後から健康改善効果が出るとされる。二週間から三カ月で循環器機能が、一年で肺機能の改善が見られるとのデータもある」と重要性を強調する。市健康推進課グループ長で保健師の小笠原雅美さんは「日本のたばこ価格は海外に比べて安く、手に取りやすい社会的背景がある。喫煙で頻繁に口元付近に手を持っていく行為が感染リスクを高める可能性もあるので、喫煙者の方は相談窓口や医療機関を利用して今から禁煙をしてほしい」と話している。相談は各区役所でも可能。(問)市保健所=053(453)6125関連キーワード

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