人工心肺エクモの使い方学ぶ 宇都宮・済生会で講習、医師ら参加


新型コロナウイルスの重症患者の治療に使う人工心肺装置「ECMO(エクモ)」の講習会が24日、宇都宮市竹林町の済生会宇都宮病院で開かれ、県内の医師や看護師、臨床工学技士ら32人が人形を使って正しい使用方法を学んだ。エクモは体内から取り出した血液中の二酸化炭素を取り除き、酸素を加えて体内に戻す装置。肺の機能を代替できるため、重症患者の弱った肺を休ませて回復させる効果が期待される。だが、使用経験のある医療従事者は少ないという。ノウハウを共有しようと、臨床経験が豊富な医師らの有志組織「エクモネット」が主催し、県内で初めて開催された。参加者はトラブルでエクモが機能停止した場合の手動での動かし方やチューブの正しい挿入方法など、実技を交えて学んだ。エクモネット統括で済生会宇都宮病院救命救急センター長の小倉崇以(おぐらたかゆき)医師(37)は「エクモは重症患者治療の最後のとりで。緊急時には秒単位で対応する必要があり、日ごろの訓練が欠かせない」と力を込めた。

関連記事

ページ上部へ戻る