<新型コロナ>医療従事者に慰労金 厚労省、最大20万円検討


厚生労働省は二十四日、新型コロナウイルス感染症の患者対応をする医師や看護師ら医療機関の職員に一人当たり最大二十万円の慰労金を支給する検討に入った。現場の医師らは感染リスクと隣り合わせで治療に当たり負担が増大しているためだ。感染第二波も想定される中、患者を受け入れた医療機関に引き続き態勢を維持してもらう狙いもある。
 二十七日に閣議決定する二〇二〇年度第二次補正予算案の編成に向け、財務省や与党と具体的な支給要件や金額、対象者の詳細を詰める。
 患者を受け入れた医療機関の医師や看護師らには二十万円の慰労金を、病床を確保し、受け入れ準備を整えた医療機関の医師や看護師には十万円を支給する案がある。介護施設の職員に対しても同様に手当てする方向で検討している。
 一部の自治体は、独自の支援策を打ち出しており、鳥取県は二十一日、患者や感染の疑いがある人に接する医療従事者を対象に一日四千円を支給すると公表した。
 勤務医でつくる労働組合「全国医師ユニオン」が新型コロナの検査や治療に当たる医師を対象にしたアンケートでは、約九割が感染リスクに不安を覚えている実態が明らかになった。現場の医師らは「危険手当」など特別な手当の支給を求めているが、「支給がある」との回答は二割以下にとどまった。

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