国土交通省は、交通事故などの衝撃が原因で頭痛、めまいが起きる「脳脊髄液減少症」について、自賠責保険に基づく治療費や休業損害を適切に支払うよう損害保険会社に通知した。認知度が低く、診断が難しいため、被害者救済に向け注意を促す狙いがある。事故後、早めに医療機関へ相談することも重要で、国交省は被害者への情報提供も拡充している。この疾患は交通事故や転倒の衝撃により脳脊髄液が漏れ、頭痛や倦怠感、不眠を引き起こす。専門医が少なく、確定診断まで数年かかることもあり、事故との因果関係を証明できず、自賠責保険の治療費が支払われないといった相談が支援団体に寄せられている。