【独自】コロナ後遺症専門外来、聖マリアンナ医大病院が開設へ 当面は週1回で紹介状必要


感や息苦しさなど新型コロナウイルスの後遺症に特化した「感染症後外来」が18日、川崎市の聖マリアンナ医科大病院に開設される。首都圏などに緊急事態宣言が出され、医療機関は危機的状況で各病院とも後遺症に対応する余裕はない。それでも大坪毅人病院長は「困っている患者がいる以上、向き合いたい。後遺症の詳しいメカニズムは分かっていないが、各診療科の知見を集めて対応する」と話す。(安藤恭子)【関連記事】主に重症のコロナ患者の治療に当たる同病院によると、後遺症は倦怠感、息苦しさ、味覚・嗅覚障害、体の痛み、頭髪が抜ける脱毛、不安感や抑うつ状態などの精神疾患まで、さまざまな症状が報告されている。感染症後外来は、陽性判明後2カ月以上たっても症状が続く16歳以上が対象。他の病院の紹介状が必要で、当面は週1回で運用する。同外来とは別に、肺の損傷や筋力の低下が著しい重症患者の予後をフォローする取り組みも始める。総合診療内科の土田知也助教(39)は「倦怠感や呼吸困難感といった症状は『気のせい』とみなされがち。診療科の多い大学病院ならば、呼吸機能や心臓超音波などさまざまな検査を用いて、客観的な評価ができる」と説明する。精神疾患についても専門看護師や精神科医らと連携し、適切な治療を提供していく方針で、後遺症の解明や治療法の確立も目指す。コロナ後遺症の専門外来を置く病院は、首都圏では、後遺症も含めた漢方のオンライン外来を昨年8月から始めた北里大東洋医学総合研究所(東京)などに限られる。個人クリニックとして専門外来を開設し、深夜まで後遺症患者のオンライン診療に追われる東京都渋谷区の「ヒラハタクリニック」の平畑光一院長(42)は「聖マリアンナのような大きな病院が取り組むことで、後遺症の深刻さが社会に認知されるきっかけになる」と期待している。【関連記事】【関連記事】

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