インドから輸入の国内未承認薬で健康被害 静岡県が注意呼びかけ


静岡県は26日、インドから輸入した国内未承認の滋養強壮剤を服用した県内在住の男性に、倦怠(けんたい)感などの健康被害が生じたと発表した。海外の医薬品はリスクが高く、予期せぬ健康被害を生む可能性があるとして、県が注意を呼びかけている。県薬事課によると、男性は2019年7月、香港の事業者が運営するインターネットの医薬品販売サイトから「ペニソール」という商品名の滋養強壮剤カプセル(60個入り)を計3箱購入し、約4カ月間服用した。9月、会社の健康診断で体のだるさを訴え、11月の産業医による問診で、鉛の血中濃度が上昇していることが分かった。産業医からの相談で県環境衛生科学研究所が検査したところ、滋養強壮剤カプセルから1日の通常摂取量の約200倍にあたる鉛が検出され、国内未承認の医薬品であることも判明した。同課は「未承認の医薬品は有効性や安全性が確認されていない。健康被害が疑われる場合は医療機関を受診し、最寄りの保健所に連絡してほしい」としている。【古川幸奈】

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