手掌多汗症の新薬の臨床試験終了 久光製薬


久光製薬(鳥栖市、中冨一榮社長)は27日、手のひらに多量の汗をかく「原発性手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」に対する治療剤「オキシブチニン塩酸塩」の新薬承認に向け、臨床試験の最終段階である第3相試験を終えたと発表した。長期投与試験を経て、2022年度中の製造販売承認申請を目指す。第3相試験は20年10月に開始を発表していた。患者に薬剤を投与し、プラセボ(偽薬)を使った対照群と比較したところ、主要評価項目である、「治療前より発汗量が50%以上改善した患者の割合」を達成した。問題となる副作用も確認されなかった。久光製薬の経皮薬物送達システム技術を用いて開発した塗布剤で、原発性手掌多汗症に対する治療剤の第3相試験で有効性と安全性が確認されたのは国内初となるという。同社は「新たな選択肢になれば」と話す。(大橋諒)

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