埼玉県、感染「再拡大期」認識 病床数を2・5倍増へ


埼玉県の大野元裕知事は7日の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大の「再拡大期」に入ったとの認識を示し、病床数を現在の240から600に増やす方針を明らかにした。感染者と濃厚接触した可能性を通知するスマートフォン用の「接触確認アプリ」の運用も10日から開始する。流行の第2波到来の可能性を念頭に、早期の封じ込めに注力する構えだ。県は6月に入り、感染状況が落ち着いた「縮小期」という認識に基づき、6002あった病床を240に削減していた。しかし、同月29日以降、1日当たりの新規感染判明者数は2桁が続き、増加の傾向が際立ってきた。7月初めには入院患者数(入院調整中含む)が確保病床数の半数を超え、以前と同水準の600床に戻すことを決めた。接触確認アプリ導入は、「夜の街」での感染者増加に対応する狙いがある。キャバクラ店などは、客を把握しにくく、感染実態を調べる疫学調査は困難とされる。県独自の接触確認アプリは、アプリをスマートフォンにダウンロードし、飲食店などの入り口にあるQRコードを読み込むと、感染者が発生した場合、濃厚接触をした疑いがあれば通知が届く。大野知事は会見で「店を使った本人にだけ届き、プライバシーを最優先したシステムだ。感染拡大の防止に役立つ」と強調した。(中村智隆)

関連記事

ページ上部へ戻る