子の予防接種33%が延期 「感染怖い」「自粛」


新型コロナウイルスの感染拡大で、「感染が怖い」「外出自粛をした」などを理由に、子どもの予防接種を延期した保護者が33%だったことが、NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」(東京)の調査で7日までに、分かった。同会は「『予防接種は不要不急でない』との情報が保護者に十分に届いていない。接種遅れや未接種につながる恐れがある」として、接種を控えないよう呼び掛けている。調査は5~6月、インターネット上で、高校生までの子どもを持つ保護者を対象に実施。1089人から回答を得た。外出を自粛していた期間中に予防接種を予定していた人のうち「接種した」は67%だった。一方、「延期したが接種した」17%、「延期してまだ接種していない」16%と、合わせて30%以上が延期していた。延期の理由(複数回答)は、「コロナウイルスの感染が怖かった」68%が最も多く、「緊急事態宣言後、外出自粛をしていた」49%、「接種時期が多少遅れても問題ないと思った」43%、「医療機関に負担をかけたくなかった」39%と続いた。「予防接種は不要不急でない」と知っていた保護者のうち、延期したのは29%だったのに対し、知らない保護者では50%に上った。小児科医で同会の菅谷明則理事長は「一般の診療と予防接種の時間帯を分けるなど、小児科は安全対策を取っているので安心して受けてほしい」とし、「先延ばしするうちに、病気が流行する恐れもある」と指摘している。〔共同〕

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