PCR検査、無症状でも「保険適用を」 院内感染防止に必要


京都大学病院や京都府立医科大学病院は15日、新型コロナウイルスについて、無症状の感染者でもPCR検査を公的保険で受けられるよう求める要望書をまとめた。手術や分娩などで医療スタッフが感染するのを防ぐ効果があるという。京都府には提出ずみで、近く厚生労働省にも渡す。感染を調べるPCR検査は現在、肺炎の兆候など症状がある場合は保険が適用されている。目立った症状がないと、2万円ほどかかる検査費用は自己負担になる。手術や分娩、内視鏡検査などを通じ、医師や看護師、検査技師らがウイルスに感染するリスクが指摘されている。無症状の患者でも公的保険が使えれば、医療行為の前に感染がわかり、対処しやすくなる。京都府立医大病院の夜久均病院長は記者会見で「現在は市中感染が広がっている。通常の診療で、院内感染する恐れがある」と話した。PCR検査に必要な防護具や試薬の確保についても要望書に盛り込んだ。医療用マスクなどについては、各メーカーへ新規生産や増産の検討を呼びかけた。

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