「24時間365日」を実現する患者と家族の支え役


東京の板橋区を本拠に、在宅医療をする「やまと診療所」。ここには、こんな肩書のスタッフが30人ほどいる。「在宅医療PA」PAは「Physician Assistant」の略。米国で集中治療室などでの医療行為をおこなえる国家資格だ。その名を借り、在宅医療の現場で医師の「スーパーアシスタント」として、やまと流に独自につくったポジションである。仕事は、運転、カバン持ち、カルテの打ち込み。そして、患者と家族を支えるため、医師、ケアマネジャー、ヘルパーと心をつなげる架け橋になる。患者と家族の立場に立ち、医師らに意見もする。医師でも看護師でもない。医療関連の国家資格を持っているわけではない。だから医療行為はできない。たとえば、ガーゼをはずすのはOKだが、薬を塗るのはNGである。医療行為か否か、その境界線を徹底的に仕込まれている。採用基準は、人柄だ。学歴、経歴、不問。だから、前職は、いろいろ。目の前にいる人の幸せが自分の幸せだ、と言い切れるかどうかを見られる。医療の現場に立つのだ。その行動が、人の生死にかかわるのだ。だから、修業はやさしくなく、1年で離脱してしまう人もいる。やまと診療所には欠かせない。うたい文句ではなくて、本当に「24時間365日」を実現しているのは、PAという存在があってこそなのだ。PAの月給は21万円からスタ…

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