東大阪市、花園に車いすソフトのグラウンド開設


大阪府東大阪市は11月、花園ラグビー場の隣に車いすソフトボールのグラウンドを開設する。市営公園の約5千平方メートルの空き地を活用。滑らかな合成ゴムを敷いて車いすで動きやすくする。これまで車いすソフトは商業施設の駐車場などを借りなければならず、普及の妨げとなっていた。こけら落としとして年内にも全国大会を開く計画だ。東京パラリンピックの開催が決まって以来、車いすスポーツができる場所は増えている。ただソフトはパラ種目になっておらず、本格的なグラウンドは国内になかった。脊髄などの損傷で体温調節が難しい人もいるため冷房のきく休憩室を併設し、移動式の日よけやミストも用意する。総工費は2億2千万円。市はソフト以外にもラグビー、バスケットボール、ハンドボール、テニスなど幅広い車いすスポーツに有料でグラウンドを貸し出す。一般市民を対象に車いすスポーツの体験イベントも開いて、バリアフリーに対する意識を高めてもらう。車いすソフトの本格グラウンドができることについて、競技団体の日本車椅子ソフトボール協会(東京・墨田)は「多くの人に競技を知ってもらい、普及のきっかけにしたい」(下川友暉理事)と話す。新型コロナウイルスの感染状況によるが、12月初旬には全国の有力チームを招いて、記念大会を開きたい考えだ。車いすソフトは米国発祥のスポーツで、塁間などは通常のソフトボールよりやや狭い。障害の有無や性別に関係なく、だれもが車いすに乗って一緒にプレーできる。28年のロサンゼルスパラリンピックで種目に採用される可能性もある。

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