「双子・三つ子預かります」 1日1組限定 仙台の保育所、理由問わず


仙台市宮城野区の私立保育所「福室希望園」は7月から、県内で初めてとなる双子、三つ子に特化した一時預かりサービスに乗り出す。生後3カ月〜2歳児が対象で保育料は無料とし、育児の負担が大きい多胎児世帯を支える。同月1日に申し込みの受け付けを始める。 地域子育て支援センター事業の一環で実施する。預かり時間は午前9時〜午後4時。1日1組限定で事前に申し込む。一時預かりの理由は問わず「のんびりしたい」「1人の子どもと向き合いたい」などの目的で利用することもできる。 通常の一時預かりは1人につき1日2400円、半日1200円の保育料が必要だが、多胎児の場合は園側が負担し、1人300円の給食費のみを求める。 多胎児の子育ては労力が2、3倍に増えるだけでなく、低体重で生まれて医療的ケアが必要な場合があるなど親の負担が大きい。産後うつになる危険性も高く、愛知県では2018年1月、三つ子の母親が次男を死なせる事件が起きた。 東京都荒川区が多胎児世帯にタクシー代や一時預かり利用料を助成するなど、手厚い支援策を用意する自治体も少なくないが、仙台市は多胎妊産婦向けの集い開催、ヘルパー派遣の回数拡大などにとどまる。 福室希望園の保育士東海林弘恵さん(35)は「双子や三つ子の親が求めるのは、まずは人手の確保、次に経済援助。市が施策を充実させ、多胎児の親をサポートする取り組みが各区に広がればいい」と期待する。 連絡先は福室希望園022(786)5650。

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