薬剤師が集団接種支える 医療従事者負担減へ旭川市内で研修会 注射器充填法学ぶ


旭川薬剤師会は、市内で5月中旬にも高齢者から接種が始まる新型コロナウイルスワクチンの集団接種業務への協力を決め、薬剤師向けの研修会を開いた。薬剤師が注射器にワクチンを入れる「充填(じゅうてん)作業」などを代わりに担い、医療従事者の負担を減らす。市内の新型コロナウイルスワクチン接種は、約100医療機関が担う「個別接種」と、土日・祝日に市総合防災センターなど3カ所で開く「集団接種」などを組み合わせて行う。同会は集団接種会場で市民にアレルギーや服用中の薬を確認するほか、ワクチン充填を行うことを決めた。薬剤師の活用は日本医師会なども呼び掛けている。研修会は24日に旭川薬剤師会館など4カ所で開かれ、計80人が参加。ワクチン充填の実践練習では、ワクチンに生理食塩水を混ぜて濃度を薄め、注射器に入れる工程を学んだ。各会場では接種経験のある薬剤師らが先生役となり、「泡立たないよう液がシリンジ(注射筒)の壁を伝うように入れて」などと助言。参加者も真剣に取り組んでいた。また、旭川医科大の長森恒久医師からビデオ会議システムで、ワクチンの副反応や、接種前の聞き取りの注意点を学んだ。同会新型コロナ対策特別委員会の田尾好正副会長は「市民が安全、安心に接種を受けられるよう、今後も研修を重ねていきたい」と話していた。(若林彩)

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