千葉県、20年度補正案1867億円 コロナ対策で過去最大


千葉県は2日、新型コロナウイルス対策として一般会計で1867億4800万円の2020年度補正予算案を発表した。医療従事者や介護職員に慰労金を支給するほか、入院患者用病床の確保に対する補助額も引き上げる。補正予算では過去最大。開会中の6月定例議会に追加提案する。医療従事者や介護職員への慰労金として356億円を計上した。感染者を受け入れた医療機関に勤務し、患者と接した医療従事者や職員に20万円を支給。介護施設や障害者支援施設の職員には5万円、接した利用者に感染者や濃厚接触者がいた職員らには20万円を支給する。患者用の病床を確保した医療機関への費用助成も拡充する。6月議会にすでに提出済みの補正予算案に70億円を上乗せし、集中治療室(ICU)内の病床は1日当たり1床9万7000円から30万1000円、それ以外の病床は1万6000円から5万2000円に引き上げる。医療機関の要望に応じ、体外式膜型人工肺(ECMO=エクモ)や人工呼吸器、超音波画像診断装置など医療機器の整備も支援する。新型コロナの感染の有無を調べるPCR検査の需要増を見据え、医療機関に配置する検査機器も20カ所分を用意し、感染拡大の第2波に備える。観光需要の喚起策には20億円を盛り込んだ。このうち、県内宿泊者に地元産高級食材をサービスするなど誘客につながる事業に8億円を確保。実施する市町村や観光協会に対し、対象事業費の4分の3を補助する。財源は全て国の地方創生臨時交付金などで賄う。6月議会にはすでに一般会計総額181億円の補正予算案を提出しており、今回の補正後の20年度予算は過去最大の2兆475億円になる。

関連記事

ページ上部へ戻る