JR西日本やJR東日本、私鉄各社などは、障害のある人が障害者手帳の代わりに見せて運賃割引を受けられるスマートフォン専用アプリの利用サービスを13日から一斉に始める。障害のある人の中には他人に障害者手帳を見られたくない人もおり、スマホアプリで負担感の低減を目指す。サービスには、障害のある人も利用しやすいユニバーサルデザインのコンサルティング会社「ミライロ」(大阪市)が開発したアプリ「ミライロID」を活用する。利用者は自分の手帳をスマホで撮影し、手帳情報をアプリに登録。アプリを乗車時に係員に掲示すれば、運賃に実物の手帳を見せた際と同じ割引料金が適用される。障害者手帳の様式は都道府県や政令市ごとに異なり、係員のチェックに時間がかかることもあったという。アプリ化によって係員の確認のスピードアップも図る。これまで京都では、嵯峨野観光鉄道(京都市右京区)などで利用できたが、13日からは京阪電気鉄道や京阪バス、叡山電鉄、近畿日本鉄道などを含め、全国計774社の交通事業者で使えるようになる。ミライロは「スマホなら係員に抵抗感なく見せられる。障害のある人の利便性向上につなげたい」と話す。