伊万里松浦病院移転、23日に最後の外来診療


伊万里市山代町の伊万里松浦病院は23日、長崎県松浦市への移転を前にした最後の外来診療を行う。長年地域医療を支えてきた公的病院でもあり、移転後も医療提供を続けるため、施設の一部にサテライト診療所を設ける。11月5日から週2回、診療を行う。診療所での診療は毎週火、木曜の午前9時から正午までで、主に再診の患者が対象になる。診察と処方だけで検査や手術はしない。移転先の松浦中央病院(長崎県松浦市)と西松浦郡有田町の伊万里有田共立病院の医師が交代で担当する。松浦中央病院は11月1日に開院、2日に外来を開始し、診療所との間を1日5往復する無料送迎バスを運行する。伊万里松浦病院は1946年に社会保険浦之崎病院として開設され、2014年から独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO、東京都)が運営を引き継いだ。この地域は旧産炭地で人口減少が著しく、施設の建て替えが必要になった際、現地では採算が見込めないなどの理由で移転を決めた。伊万里市はJCHOに対し、市の財政負担を伴わないサテライト診療所の設置を要望していた。診療所の運営費について、本年度はJCHO側が負担するが、来年度以降は利用実績を踏まえ、運営の在り方を含めて両者で協議していく。(青木宏文)

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