千葉県がワクチン専門班を設置 3月下旬にも高齢者向け接種へ体制整備


千葉県は12日、国内での実施が期待される新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、体制整備を担う専門班を設置した。県内では早ければ3月半ば頃に医療従事者向け、同月下旬に65歳以上の高齢者向けに本格的な接種が始まる。接種は無料で任意だが、2回受ける必要がある。全県民約630万人が対象で、円滑な実施には県や市町村、医療機関との連携が不可欠だ。政府は米英3社が開発したワクチン計2億9千万回分を確保。このうち米製薬大手ファイザーが昨年12月、厚生労働省に承認申請し、有効性や安全性の審査が進んでいる。県の担当者は「ワクチンが承認されれば物事は一気に動く。滞りのないように対処したい」と話す。承認後のワクチンは国から県に供給された上で、県が各市町村に分配する。ファイザー製のワクチンは特別な冷凍庫が必要で、冷凍庫の提供を受けた医療機関などで医師が接種する。順調に行けば2月下旬にも、国が一部の医療従事者に向けた先行接種を始める。県が担当する他の医療従事者向けの接種は3月半ば頃に開始。続けて3月下旬以降、市町村が担当する65歳以上の高齢者への接種が始まる。その他の県民も市町村が担うが開始時期は未定で、基礎疾患がある人を優先する。接種の対象者には、受け付け時に必要なクーポン券が郵送される。専門班は、県医師会とも調整しつつ、医療従事者への接種体制や、国から県を経て市町村に至るワクチンの流通経路の整備、冷凍庫の確保などを行う。総勢14人体制だが、今後増員する見通し。県内の市町村でもワクチンの接種に向けた体制整備が始まっており、このうち市原市は4日に対策室を設置した。

関連記事

ページ上部へ戻る