新型コロナウイルス禍でのぜんそくの治療をテーマにしたオンライン市民公開講座(日本呼吸器学会、愛媛新聞社、アストラゼネカなど共催)が19日、松山市本町1丁目の南海放送を配信会場に開かれた。2人の専門医が、ぜんそくは新型コロナの重症化や感染しやすさに関係ないとし、通院を控えずに治療を続けるよう呼び掛けた。高知大医学部の横山彰仁教授は、新型コロナで入院する患者のうちぜんそく患者は7・2%で、一般の人のぜんそく有病率よりも低いというデータを紹介。「治療の中断はぜんそくの悪化を招く場合が多く、継続することが大事。自己判断ではなく医師に相談してほしい」と受診の大切さを強調した。愛媛医療センターの阿部聖裕副院長は、新型コロナの影響でぜんそくの外来患者が減少している現状を説明。電話での受診相談や発熱患者の待合室を別にするなどの対策を示し、「安心して受診できるよう、医療機関は感染対策に精いっぱいの努力をしている。確実な治療で症状をコントロールでき、メリットも大きい」と語った。