専門家が健康に関するさまざまな悩みについてアドバイスする「健康ほっとセミナー」(佐賀新聞社主催、メガネのヨネザワ共催)が28日、佐賀市下田町のメガネのヨネザワ佐賀本店で開かれた。しげまつ歯科口腔(こうくう)クリニック(佐賀市)の重松正仁院長が、歯周病が糖尿病や肺炎のリスクを高めることを示し、健康寿命を延ばすためにも、日常的な口腔ケアや口の周りの筋肉を鍛える大切さを強調した。重松院長は「歯の周りでは常に戦争が起きている」と表現し、歯周病がプラーク(歯垢=しこう)の中の細菌が原因で生じる炎症性疾患であることを説明。ケアが不十分だと炎症によって歯肉が歯から剝がれて「歯周ポケット」ができ、そこにプラークが入り込むという悪循環に陥り、歯を抜かざるを得なくなる場合もあるとした。歯周病菌が腫れた歯肉から血管内に進入して全身に回ることで、認知症や糖尿病、間接性リウマチなどさまざまな疾患のリスクも高まる。重松院長は「日頃から歯科医院でメンテナンスして」と勧めた。セミナーには約50人が参加した。新型コロナウイルスの感染予防策として、午前と午後の2部に分けて開き、入場前の検温や消毒、換気を徹底した。(大橋諒)