個室充実 緩和ケア整備 県立十日町病院、新病棟お披露目


新たな病棟が9月11日に全面開院する新潟県立十日町病院(十日町市高田町3)の竣工(しゅんこう)式が23日、病院内で行われた。入院棟では約4倍の80室に増えた個室などが関係者にお披露目された。 新病棟は、2004年の中越地震や建物の老朽化を受け、14年に建設が始まった。入院棟、外来診療棟の2棟があり、総事業費は約150億円。外来が先行して16年に開院した。 新たに完成した入院病棟は免震装置を備え、地上7階、地下1階。14診療科目で、病床数は現在と同じ275床。感染症に対応し、患者を隔離できる配置になっている。患者の家族が宿泊や料理ができる「緩和ケア病棟」も整備した。 式典は新型コロナウイルス感染防止のため、県、市、津南町、医療関係者ら約30人に限定した。花角英世知事は県立病院の再編問題に言及し「新型ウイルス対策を含め、安心して安全に暮らせるよう持続可能な医療体制を提供したい」とあいさつした。 式典後、吉嶺文俊院長は「患者にとって快適な環境になった。急性期医療を地道にこなし、地域包括ケアを支える役割を強化したい」と語った。 病院は移転作業のため、9月7~10日に外来・救急診療を休止する。旧病棟の解体は22年秋に完了予定。

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