岡山で日本肺癌学会学術集会開幕 最新治療法や研究で意見交換


「肺癌(がん)撲滅を目指して」をテーマに、第61回日本肺癌学会学術集会が12日、3日間の日程で岡山市内で始まった。新型コロナウイルス感染予防策のオンライン参加も含め、関係者約3千人が最新の治療法や研究について意見を交わす。 ホテルなど5施設が会場となり、初日はワークショップやセミナーなどを開催。このうち「がんゲノム医療の現状と課題」と題したセミナーでは、岡山大病院ゲノム医療総合推進センターの遠西大輔准教授が講演した。 遠西准教授は昨年6月に保険適用された「がん遺伝子パネル検査」を取り上げ、100種類以上の遺伝子を解析でき「がんの要因となる遺伝子変異を特定しやすくなった」とメリットを指摘。一方で「特定しても治療薬がまだないケースが多い。薬が見つかるのは肺を含めたがん患者全体の10~20%にとどまる」と説明した。 感染拡大下の手術や診察に関する事例報告もあった。13、14日は学術集会会長を務める木浦勝行・同大病院教授による講演、シンポジウムなどが行われる。

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