大学院大、21年4月開学へ 設置認可を審議会答申 知事「準備に万全」


大学設置・学校法人審議会は22日、県が2021年4月の開学を目指して文部科学省に設置認可を申請した静岡社会健康医学大学院大について、新設を認めるよう萩生田光一文部科学相に答申した。近く文科相が正式に設置を認可する見通しで、同大学院大は予定通りに開学できる見込みとなった。
 同大学院大は、県民の健康寿命延伸に取り組む医師や看護師ら専門職、健康指導を担う保健師ら「健康づくり実務者」の養成を目指して新設される。入学者は主に社会人を想定し、金曜午後と土曜日を中心にしたカリキュラムで公衆衛生学やゲノム医学などの科目を学び、原則2年間で社会健康医学修士の学位を取得する。定員は10人。
 医療関係のビッグデータの分析や疫学研究、疾病の遺伝的要因を探るゲノムコホートの研究にも取り組む。施設は静岡市葵区の旧県赤十字血液センターと旧県環境衛生科学研究所を改装し整備中。
 設置認可は当初、8月末ごろに決まるとみられていたが、新型コロナウイルスなどの影響を受けて遅れていた。県健康福祉政策課によると、文科相の正式認可の後に学生募集を開始し、来年1月に入学試験を行う予定だという。
 審議会の答申を受け、川勝平太知事は同日「開学に向け準備に万全を期す。県民の健康寿命延伸のため、地域でリーダーとして活躍する人材が育つことを期待する」とのコメントを出した。

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