砺波に医療・福祉の拠点 来月オープン 住民向け内見会


診療所を中心に終末期ケアを行うホスピスや地域住民との交流スペースをもつ医療・福祉の拠点「ものがたりの街」が砺波市太田にほぼ完成し、五日、地元住民向け内見会が開かれた。オープンは十一月一日。敷地は約八千五十平方メートルで、木造や改造した蔵の七棟と畑からなる。診療所や運営法人本部、訪問介護や訪問看護の事務所が入る木造二階建てと、終末期患者の平屋アパートのほか、地域住民も利用できる木造二階建てのカフェや貸しスペース、蔵を改修した運動スペース兼図書室と薬局がある。患者アパートは九部屋で、床やとびらは各部屋で異なる。本部には医師らが二十四時間待機する。カフェにはまきストーブがあり、ランチやコーヒーを味わえる。貸しスペースでは趣味の会などを開ける。蔵を改造した修養棟では、鏡を見ながら運動でき、約四千冊の本を置く。畑では患者や住民がなるべく農薬を使わずに野菜を育て、カフェで料理する。一般社団法人ものがたりの街が二月から、市の補助など四億三千万円をかけ建設。医師の佐藤伸彦代表理事(62)は「人の死を生活の中に戻すことが必要。安心して過ごせるよう必要なものを集めたらこんな感じ。これからみんなでつくっていきたい」と話し、今後の地域社会のモデルを目指し、住民参加を進める方針。一般向け内見会は十一日午前十時〜午後四時。 (松村裕子)関連キーワード

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