手術訓練VR配信のプラットフォーム設置 イービーエム


医療機器開発・販売のイービーエム(本社・東京都)は新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、福島市のふくしま製造開発センターFISTに、手術訓練の様子や学術発表をオンラインで国内外に配信する舞台装置「VR(仮想現実)収録プラットフォーム」を備えた。ウェブを通して十七日から開かれる日本心臓血管外科学会の学術総会で初めて運用する。十一日、会場で朴栄光社長や学会員による予行練習が行われた。学術総会は三月に市内で開かれる予定だったが、新型コロナの影響でテレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を通しての開催が決まった。全国の学会員が「働き方改革」や「地域で求められる心臓血管外科医」などのテーマで研究発表し、双方向で意見交換する。プラットフォームは、市医療福祉機器等産業創出支援事業の採択を受けている。今後はVR技術を活用し、より臨場感のある環境の構築に向けた開発を進めていく方針。予行練習に参加した同学会理事長の横山斉福島医大心臓血管外科学講座教授は、「感染症の拡大により会合がしにくい状況が続くが、遠隔でも医師の技術向上に役立つ仕組みが整った。学会としても初の試みとなるが、意義ある開催にしたい」と語った。

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