頭部に弱い電流を発生させる装置を使って脳神経を刺激し、うつ病患者を治療する「反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS療法)」が、大仙市協和の県立リハビリテーション・精神医療センターで行われている。薬物治療で効果がみられなかった患者への新たな治療法として期待されている。
同センター精神科副部長の須田秀可医師(42)によると、rTMS療法はうつ病の新たな治療法として2017年に国内で承認された。同センターは、19年6月に公的医療保険の適用となったことを受け、同9月に米国製の治療装置を購入。今年4月から治療を始めた。うつ病治療で装置を導入したのは東北で初めて。
須田医師は「抗うつ薬が効きづらかった人、副作用がひどかった人にとってrTMS療法は渡りに船。実際の治療で症状が改善した例もあるので、非常に意義は大きい」と話している。