医療知識×ピラティス 独自手法で健康づくり 福島・笹谷のサロン


新型コロナウイルスの感染流行で健康管理への関心が高まる中、福島市笹谷のピラティスサロン「Rainbow Moon-虹月(こうげつ)」は医療の知識とピラティスを組み合わせた独自プログラムを展開し、県民の健康寿命を延ばそうと取り組んでいる。主宰する宮谷理恵さん(39)は愛媛県出身で、公立病院の救急看護認定看護師としての勤務経験を持つ。救急・災害・被ばく医療の指導教育にも携わり、東日本大震災時は宮城県石巻市で医療救護を支援した。被災地の現状を学ぶため二〇一五(平成二十七)年、福島市へ移住。福島医大や飯舘村役場で原発事故による避難者らの健康相談に応じる中で、予防医療の大切さを実感した。趣味で始めたピラティスに、健康づくりへの道を見いだした。インストラクターの資格を取得し、二〇一九年、自宅でサロンを開いた。看護師としての医療的知見を取り込んだレッスンを行いながら、健康や生活に関する相談にも応じる。サークルや行政などの依頼で講話や体験教室なども請け負う。宮谷さんは「病気になる前に体を気に掛け、いたわることが大切。超高齢化社会の中、一人一人が健康でいることが社会貢献になる」と信念を語る。※ピラティス ドイツの従軍看護師が考案した負傷兵士のためのリハビリ運動プログラム。体幹やインナーマッスルを鍛え体のバランスを整えることが目的で、激しい運動ができない人や高齢者ら老若男女、誰でも取り組める。心や体と向き合うことで不調や変化に気付きやすくなり、健康意識の向上が期待される。

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