オリザ油化、シーベリーエキスとノコギリヤシエキスとの相乗効果を発見-頻尿・前立腺対策分野に提案


オリザ油化では、シーベリーエキスの新たな機能性として5α‐還元酵素阻害作用を発見し、さらにシーベリーエキスとノコギリヤシエキスの相乗効果および配合の黄金比を発見したと発表した。同社はシーベリー果実から抽出したシーベリーエキスにて、過活動膀胱の抑制作用をヒト由来膀胱平滑筋細胞およびマウスの膀胱平滑筋を用いたマグヌス試験で確認しており、その活性中心成分はウルソール酸であることも明らかにしている。ヒト試験においても、排尿に対するQOLの改善効果が認められている。また、前立腺肥大による排尿障害についてもin vivoや社内モニター試験で効果を確認している。シーベリーエキスは同社はシーベリーエキスの機能として過活動膀胱抑制作用について、機能性表示食品に対応した素材としてSRの提供も行っている。今回、シーベリーエキスに5α還元酵素阻害作用があることを新たに確認し、同様に5α‐還元酵素阻害作用をもつノコギリヤシエキスとの相乗効果について評価した。阻害率が40%程度である濃度(30μg/mL)のノコギリヤシエキスとシーベリーエキスの組み合わせを評価したところ、各エキス単独での阻害率を加算した計算値と比較すると、組み合わせ測定値の方が明らかに強い阻害作用を示した。特にシーベリーエキスの濃度が10~ 60μg/mLの濃度で5α-還元酵素阻害作用において1.1~1.5倍の相乗効果が確認できた。この結果より、相乗効果が認められた濃度比は
ノコギリヤシエキス:シーベリーエキス=1:3 ~ 2:1
であることが示唆された。サプリメントなどの製品にもこの濃度比で配合することで、より強い効果が期待できる。なお、この結果は特許申請中。ノコギリヤシエキスは前立腺肥大症の予防・緩和を目的として市場に広く流通しているが、原料不作や為替の影響で価格の高騰や供給不安といった問題がある。そのため、シーベリーエキスと配合することで相乗効果だけでなく、供給面や価格面でも単独使用よりメリットが出せると考えられる。※前立腺肥大の原因は、ジヒドロテストステロン(DHT)による前立腺細胞の増殖が知られている。DHTはテストステロンが5α-還元酵素によって生成される物質で、前立腺は尿道および膀胱を取り巻く組織であるため、肥大すると膀胱の平滑筋が緊張してしまい、残尿感、頻尿が増え、夜ぐっすり眠ることができないなどQOLの低下を招くことになる。月刊『食品と開発』ご購読をご希望の方はこちら
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