肝臓病で筋肉が減ってしまう 「サルコペニア」とは?


大阪市立大生活科学研究科の羽生大記(はぶだいき)教授(肝臓病学)は、慢性の肝臓病患者の生活習慣について研究している。最近注目しているのが、肝臓病と筋肉の関係だ。慢性の肝臓病の大きな原因はB型やC型肝炎のウイルスだ。ここ5年ほどで新たな薬が相次いで登場し、ウイルス性の肝炎は抑えることができるようになったものの、別の問題が起きるようになってきた。羽生さんらが、C型肝炎の進行で肝臓が硬くなる肝硬変になった患者50人を調べたところ、そのうち4割の患者は、「サルコペニア」になっていることがわかった。サルコペニアとは、ギリシャ語で筋肉を表すサルコと、喪失を意味するペニアを組み合わせた造語だ。加齢などで筋肉量が落ち、筋力低下が起きた状態をさす。肝臓は、食事から得たエネルギ…

関連記事

ページ上部へ戻る