コロナワクチン接種、まずは医療従事者に 高齢者らも優先度高く 政府検討


新型コロナウイルス感染症の終息の鍵となるワクチンの実用化をにらみ、政府は専門家会議を廃止して新設する「感染症対策分科会」(会長=尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)でワクチン接種の優先順位を決める議論に着手する。医療提供体制の確保が感染症対策の大前提となることから、医療従事者へのワクチン接種を最優先とする方針だ。感染した場合のリスクが高い高齢者や基礎疾患のある人も優先度を高める方向で検討する。新型コロナを予防するワクチンは世界で開発が進むが、パンデミック(世界的大流行)下で各国が争奪戦を展開しており、日本でも実用化の当初から国民に行き渡る量を確保するのは困難とみられている。西村康稔経済再生担当相は3日の記者会見で、週明けに初会合を開く分科会の役割について「ワクチンが開発された場合の接種のあり方も議論をしてほしい」と表明。接種の優先順位付けが主要な議題となる見通しだ。改正新型インフルエンザ等対策特別措置法には、一般住民へのワクチン接種に先駆けて、医療や社会機能の維持に必要な業務の従事者に優先接種する「特定接種」の枠組みがある。これを活用する場合、接種対象や順位を「基本的対処方針」で定める必要がある。新型インフルエンザの発生を念頭に策定された政府行動計画では、①医療従事者②…

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