アボット、新型コロナ抗体検査薬 研究用で発売


米アボット・ラボラトリーズ日本法人のアボットジャパン(東京・港)は8日、新型コロナウイルスの抗体検査の研究用試薬を発売したと発表した。抗体の有無によって新型コロナウイルス感染症にかかったことがあるかを調べることができる。医療機関で疫学研究などに使われる可能性がある。5月中にも厚生労働省に製造販売承認を申請する見通し。承認が下りれば、感染者の診断などにも使えるようになる可能性がある。発売した抗体検査薬は新型コロナにかかった患者の体内に産生された「抗体」の有無を採血で検査できる。全国の医療機関や検査受託会社に数千台を納入している同社の「免疫分析装置」と組み合わせて使う。測定にかかる時間は30分ほど。装置は1時間で100~200人分を測定できる。発症から14日後以降の新型コロナ患者を対象にした検証では、100%の精度で判定できたという。これまでに米食品医薬品局(FDA)による緊急使用許可(EUA)、欧州などでの販売に必要なCEマークを取得した。米国では抗体検査などで利用が始まっているという。

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