小林化工、新たに2製品自主回収 出荷前の検査不十分


福井県あわら市の製薬会社「小林化工」が製造した爪水虫などの医薬品に睡眠導入剤の成分が混入した問題で、同社は27日までに、新たに2製品を自主回収の対象に追加したと発表した。出荷前の試験で十分な検証が行われていなかったことが判明したためで、健康被害は報告されていないとしている。2製品は抗ウイルス化学療法剤「ビクロックス錠200」と、抗てんかん剤「バルプロ酸ナトリウム細粒20%『EMEC』」で、いずれも医師の処方が必要な医療用医薬品という。出荷時期はビクロックス錠が2018年5月~6月、バルプロ酸ナトリウム細粒が19年12月~20年5月。同社は24日、健康被害が発生した爪水虫などの医薬品とは別に、新たに14製品を自主回収すると発表した。同社によると、厚生労働省などによる立ち入り調査を受けて全製品を再確認したところ、検証が不十分な製品が判明した。小林化工を巡っては、経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50「MEEK」の製造過程で睡眠導入剤成分が混入し、服用した人に意識障害などの健康被害が出ている。〔共同〕

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