人工呼吸器増産へ、承認効率化 厚労省、他業種参入促す


新型コロナウイルスの感染拡大で需要が高まる人工呼吸器について、厚生労働省は13日、医療機器メーカー以外が製造にかかわる際の承認手続きを優先的に行うように求める通知を各都道府県に出した。承認に必要な手続きを効率化することで自動車メーカーなど他業種の参入を促し、重症患者に必要な人工呼吸器の増産につなげる。他業種の企業が医療機器メーカーと連携し、人工呼吸器の組み立てなどの製造にかかわる場合、都道府県知事の承認が必要となる。通知では各都道府県に対し、こうした承認の手続きを優先的、迅速に行うように求めたほか、事前に必要とされる製造拠点の現地調査は承認後でもよいとした。また、必要な部品を医療機器メーカーに提供するだけであれば、特別な手続きは必要ないとした。これにより、通常数カ月ほどかかる承認が、速ければ数日程度で済み、素早い人工呼吸器の増産につながるという。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、重症患者に使う人工呼吸器の確保が課題になっている。このため、国内の自動車メーカーを中心に製造の支援に乗り出す動きが出ていたほか、加藤勝信厚労相も経済団体に対し、増産を求めていた。(土肥修一)

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