5月の患者数、外来で2割減 小児科診療所は半減


厚生労働省は19日、全国の医療機関の診療実績に基づく患者数の変化を発表した。5月の外来患者は前年同月比で2割減少した。小児科の診療所では半分近くまで落ち込んだ。新型コロナウイルス感染症の影響で、受診を控える患者が増えた。同日開いた中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)の総会で2~5月の患者数の変化を示した。レセプト(診療報酬明細書)の件数を集計して全体像を示すのは初めて。これまでは一部の医療機関へのアンケートなど部分的なデータしかなかった。3月から患者の減少が始まった。外来は4月に19%、5月に21%の減少となった。患者の自己負担が自治体から補助される小児科は5月の患者数が46%減だった。入院は4月に11%減、5月は14%の減少だった。新型コロナ患者の入院治療には人手がかかり、患者数を減らす病院も出た。また日本医師会は同日、各地の医師会が運営する72の医師会病院の経営状況のアンケート結果を発表した。3~6月の収入は前年に比べて8.3%減った。新型コロナの入院患者を受け入れた1病院の1カ月あたりの利益は1億980万円の赤字だった。入院患者のいなかった病院でも約2千万円の赤字だった。

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