コロナ変異株、国内初の実態調査へ 年齢層や重症度分析


新型コロナウイルスの変異株が各地に広がっていることを受け、国立感染症研究所(感染研)が空港や港湾の検疫所で見つかった変異株の感染者について、年齢層や重症度などの疫学情報を分析する実態調査を始める。厚生労働省が17日、都道府県などに対して通知した。国内での変異株の実態調査は初めて。調査では変異株の感染者と、年齢や性別、滞在地などが共通する変異株ではない感染者を比べる。入院した医療機関に聞き取り、情報が集まったところで変異株の特徴を分析し、今後の感染対策に生かすという。変異株はウイルスの遺伝子の一部が変異し、ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」という突起が形を変えたことで、体内に侵入しやすくなったとされる。例えば英国で見つかった変異株は、感染者の増え方から推計して、感染力がこれまでよりも1・7倍高いと英国で報告された。しかし、国内では変異株の感染力などの特徴についてのまとまったデータはなく、実態がわかっていない。(市野塊)

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