保健所の機能強化へ保健師の人材バンク創設 京都府が方針


京都府はこのほど、新型コロナウイルス対策に当たる保健所の機能強化に向け、保健師の人材バンクを創設すると発表した。資格を持ちながら働いていない潜在保健師や退職者を確保し、クラスター(感染者集団)発生などの緊急時への備えを万全にする。京都市を除く府内7保健所や府庁の保健師は現在約100人。これまで感染拡大で地域によって保健師が不足する事態があった場合、退職者や市町村の保健師の応援を得て対応してきた。コロナと季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中、緊急時に適切に人員を手配できるように府内の資格者を把握しておこうと、バンクとして制度化することにした。府は近く、保健師らが自宅療養者をケアするフォローアップチームを新たに立ち上げる。また保健所の機能について、感染者の行動を把握する積極的疫学調査とクラスター対応の2点に重点化する方針で、今後も感染拡大を防ぐ上で保健師の安定した確保が欠かせないという。府健康福祉総務課は「保健師の専門性を維持するため、定期的に研修会なども実施していきたい」としている。バンクの登録方法などは検討中で、運用は11月からの予定。

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