健康相談 自宅で気軽に コロナ禍利用増…アプリで女性の悩み相談や漢方薬郵送


新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、自宅で健康相談や検査ができるサービスが広がっている。感染への懸念から外出を避け、医療機関の受診を控える人の受け皿になっている。新興企業「ネクストイノベーション」(大阪市)が開発したアプリ「スマルナ」は、チャット機能で生理や避妊といった女性の悩みを薬剤師や助産師に無料相談できる。さらに希望すれば、自由診療で医師の診察や、避妊や生理痛緩和の薬の処方も受けられる。アプリで決済すると、症状に適した薬が郵送される仕組みだ。2019年7月のアプリ公開から、20年9月末までのダウンロード数は約33万件に上る。相談件数も1月の6354件から9月には1万6610件と、約2・6倍に増えた。在宅でも、チャットなら家族にデリケートな悩みを聞かれる心配のない点が好評という。漢方薬を自宅に配送するサービスも人気だ。「わたし漢方」(東京)は、無料通信アプリ「LINE」で肌荒れや便秘などの不調を薬剤師に相談すれば、症状に応じた漢方薬を郵送してもらえる。1月に約5000人だった利用登録者が、8月は約1万人に倍増した。自宅で手軽にがんのリスクの有無が判断できる商品も登場した。慶応大発の新興企業「サリバテック」(山形県鶴岡市)は7月、唾液を採取して返送するだけで、乳がんや大腸がん、肺がんなど五つのがんについて調べられるキットを発売した。SOMPOホールディングスが販売で協力している。

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