コロナ感染者の入院用病床 兵庫県が半減へ


兵庫県は14日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、感染者が入院する病床を現在の663床(うち重症者用110床)から、300床(同50床)に半減すると決めた。新規感染者の過去1週間の1日平均が、1カ月半にわたって10人台でほぼ横ばいになるなど、ピーク時と比べ落ち着いていることを受けた判断。県が病床数を減らすのは初。入院後に軽症者らが移る宿泊療養施設も700室から400室に減らす。一方、感染者の自宅療養は、原則的に避ける方針を堅持した。県は感染拡大に伴い病床数を増やし、7月下旬以降は約650床を維持していた。10月12日時点の入院患者は106人(うち重症15人)で、療養施設利用は28人。井戸敏三知事は会議後の会見で、「現在の傾向では感染者が急増することは考えにくい。病床の運用は減らすが、(感染者が増えれば)1週間以内で戻せる」と縮小理由を述べた。厚生労働省は、高齢者や持病のある人らを除く軽症、無症状者に原則としてホテルや自宅での療養を徹底する方針だが、兵庫県は会議で「自宅療養ゼロ」の維持を確認。一部の無症状者は医師の判断で24日以降、入院を経ない宿泊療養を認めることにするが、「自宅療養は家族への感染が懸念される」(井戸知事)として、独自の判断を示した。インフルエンザとコロナの同時流行に備え、かかりつけ医など身近な医療機関が検査や診療を担う「診療・検査医療機関」は、10月下旬の指定に向け、調整を急ぐ。(藤井伸哉)【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

関連記事

ページ上部へ戻る