妊産婦オンライン相談開始 浜松市助産師会、不安解消気軽に


浜松市助産師会が9月から、妊娠や出産、産後に関する悩みに応じるオンライン相談に乗り出した。新型コロナウイルスの影響で病院の母親教室が中止になるなど相談窓口が減少する中、定着しつつあるオンラインを利用して受け皿をつくり、行政の対応時間外に実施することで相談支援の隙間を埋める。
 初日の5日、同市南区のすこやか助産院では斎藤由美会長(55)が、腹部の痛みに悩む妊娠8カ月の山田真帆さん(29)=同区=にパソコン画面を通じて応じた。「子宮を良い状態に保つことが大切」と体の絵を描いて説明し、「下着のゴムでおなかを圧迫させるのは良くないよ。短いショーツをはいて」とアドバイスをした。
 コロナの感染や車の運転に不安を感じ、自ら相談に出向くことに抵抗があるという山田さん。「家で気軽に相談できてありがたい。専門家から良い情報が得られて安心した」と喜んだ。
 浜松市助産師会は、同市が平日の日中に電話やメールで対応する「はままつ女性の健康相談」にも携わっている。ただ、平日の昼間に利用しづらい市民の需要にも応えたいとの思いから、平日の夜や週末にも対応できる形を模索していた。
 同会によると、外出自粛や相談窓口の減少などで、妊産婦らの不安や孤独感は高まっているという。斎藤会長は「気軽に何でも相談できる場が必要。繰り返し利用してもらい、継続的に支援したい」と意気込む。

 ■金曜の夜と土曜午後実施
 相談は無料で、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使い、金曜夜と土曜午後に実施する。1回30分、何度でも利用できる。実施にあたっては、ふじのくに未来財団の助成を受けた。
 申し込みはインターネットの専用サイトから。問い合わせは、浜松市助産師会オンライン相談事務局<電090(5614)8424>(平日午前9時~午後4時半)へ。

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