高齢者、飲み込みやすく 揖斐厚生病院、「とろみ付き」自販機設置1年


物を飲み込む力が弱くなった高齢者らのため、とろみを付けた飲み物を購入できるカップ式の自動販売機が、揖斐川町三輪の揖斐厚生病院に設置されている。導入から一年を記念し十六日、病院の関係者や利用者向けの試飲会を開いた。病院によると、物を飲み込む力の弱い嚥下(えんげ)障害のある人は、誤嚥(ごえん)性肺炎を避けて安全に液体を飲むため、飲料にとろみをつける必要がある。嚥下障害への対応に力をいれる揖斐厚生病院は昨夏、県内の医療機関として初めて、とろみ付き飲料の自販機を導入。現在は全国の病院や高齢者施設で八十台ほどが普及しているという。豆ひきのコーヒーやココアなど十五種類から選べ、夏はスポーツ飲料、冬はみそ汁など季節に合わせた飲み物も提供する。とろみの強さは薄い、中間、濃いの三段階で調整でき、とろみのない設定もできるため、患者と家族で同じ飲み物を一緒に楽しめるのが好評という。試飲会では病院の利用者やスタッフが飲料を体験し、「飲み応えがあっていい」「ゼリーみたい」などと独特の喉ごしを確かめながら、嚥下障害への理解を深めた。言語聴覚士の立木一美さん(…関連キーワード

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