人のiPS細胞から胚盤胞=不妊治療改良、難病解明に利用期待―米豪2チーム


人の皮膚細胞に遺伝子群を導入して作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)の培養方法を工夫し、受精卵が分裂を重ねて成長した胚盤胞に似た状態にできたと、米テキサス大などとオーストラリア・モナシュ大などの二つの研究チームがそれぞれ発表した。論文が17日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
 この疑似胚盤胞は英語で胚盤胞を示す「ブラストシスト」から「ブラストイド」と呼ばれる。本物とは違い、子宮に移植しても赤ちゃんには成長できないとみられる。現在、不妊治療の体外受精を改良する研究には余った受精卵が使われるが、提供される数が少ない。ブラストイドを利用すれば改良が進み、難病の原因遺伝子の解明、治療法や新薬の開発にも役立つという。 (C)時事通信社

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